「他院で骨が足りないからインプラントできない、と言われた患者さんへ」
注意を怠っていた事実
当院でインプラント治療された患者からの紹介で、ある患者さんが来院されました。その患者さんは左下に親知らずと小臼歯をつないだ長いブリッジが入っていました。親知らずは虫歯が大きく残せませんでした。ですので親知らずの抜歯が必要で、抜歯したら入れ歯かインプラントが必要でした。
患者さんのパノラマx線写真を参照しながら、患者さんのお口の中を調べてみるとインプラントには全く問題のないことが判りました。
その事実を説明したところ。
「ああよかった!」と患者さんは安堵の声を出し、続いて以下の話をしました。
「以前通院していたところではブリッジを入れる前に、インプラントできないか聞いたら、骨が少ないからできないと言われ、仕方がなくブリッジにしていたの。だけどそのブリッジを支えている歯がダメになって、あとは入れ歯しかないと言われたの。入れ歯はどうしても嫌だから困っていたら、友人のYさんが自分はよつじ歯科でインプラント入れて調子が良いし、家内も入れ歯を入れて20年壊れないで使っている。先ずは相談してみれ!と、言われたんです。」
「ブリッジは歯に負担が大きいから歯を悪くすると分かっていたの。もっと早く来ればよかった。」
実は以上のような患者が数名います。他院で骨が足りないからインプラントできない言われたが、実は全く問題なくできる患者です。 そのような患者さんに数人対応し、さらに数年経て重大な事実に気づきました。
重大な事実
新患で来院される患者の中には、以前通院していた歯科医院の院長にインプラントを希望するのでできるかどうか訊いたところ、「骨が少ないからできない」と言われ、そのままできないと信じ切っている患者がいるのです。が、実は、単にそこの院長がインプラントの経験が全くない。又は経験不足、技術不足でできないので骨が足りないからできないと言っている場合が殆どです。
ですから、患者が事実と違う情報を信じて、患者が不利益を被っている実態。つまり、インプラントを希望しているが通院中の歯科医院の歯科医に骨がないからできないと言われ仕方なくインプラント、又はブリッジを装着し、そうすることで骨の吸収を早め、入れ歯、ブリッジが原因で歯を失っているという事実。があるのです。これは患者が望まない事態です。
ですからインプラントの話をします。
初診の患者さんで欠損歯のある患者さんには必ずインプラントの話をすべきだった、と私は反省しました。前医が事実と違う情報を伝えているかもしれないからです。患者さんの中にはインプラント治療可能であるのにできないと思って入れ歯、ブリッジを使用しているかたが、実は私の想像以上にいると確信しています。その方は、私にインプラントできるかどうか訊かないのは、前医でできないと言われてそのままできないものと信じている可能性があります。
患者に「インプラントにしないのですか?」と訊くのは気が引けます。嫌気にさせないかと気を遣ってしまうからです。ですが私は勇気をもって訊くべきです。
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