炭酸ガスレーザーを併用したレジン充填
矯正治療中に歯冠幅径の修正が必要な場合が結構あります。今回は歯の幅を増やす必要がある場合にレジン充填で歯の幅を増やす方法を解説します。下に例として写真を出します。
上顎前突の治療途中の患者さんです。上顎左側(鏡に向かって左)の大臼歯を遠心移動する予定なのですが・・・・
矢印の歯が反対側の歯に比べて小さいのです。初診時から、小さな歯は根幹充填したのちにレジン充填してありました。が、歯茎が増殖し、歯茎の下が充填されていませんでした。充填して幅を増やそうにも、隣の歯に接触し充填するスペースが足りません。そこで、歯を動かしスペースを作って充填します。下の写真は歯を動かしているところです。
下の写真は充填の為に動かし終わった直後の写真です。上手に充填するには、右側側切歯と同じ幅にする為に必要な幅以上に空隙を作る必要があります。
下の写真は、形態修正の為に動かし終わったところです。
レーザーを使い歯肉を蒸散させて、レジン充填してあります。レーザーによる止血効果により良好な充填ができました。
上の写真はブラケットを付けたところです。
以上の様に炭酸ガスレーザーは歯茎の処理に大変重宝するものです。充填以外では支台歯形成においても威力を発揮します。保険診療に於けるレジン充填にもレーザーを使う場合があります。今回の症例の様に歯茎の下に充填する必要がある場合です。歯周外科手術、インプラントの2次手術、直接覆髄、アフタの処理、歯肉のメラニン色素除去にも使えます。
矯正においては上顎正中の歯槽突起に歯列矯正用アンカースクリューを植立する場合の上唇小帯切除に使います。このように様々な場面でレーザーを使います。
ですから、当院ではレーザーを使わない日がないくらい頻繁に使います。
当院では、レーザー無しの診療は考えられません。
ところが不思議なことに、同業者の中には炭酸ガスレーザーを持っていないかたが結構います。CT持っているけど炭酸ガスレーザー持っていないという方もいます。
真に診療に役立つ情報は臨床家から発信されます。ですから材料屋の言うことよりも、臨床家の発言に我々歯科医師は耳を傾けるべきです。
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