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当院に於けるショートインプラントの変遷

写真1

当院に於けるショートインプラントの変遷

写真1はエンドポアインプラントφ4.1mm長径9mmの物です。

長さ8mm以下のインプラントにはショートインプラントと言うものに分類されます。このショートインプラントの先駆け的存在がBiconインプラントで長径は5mm、6mm、8mm、11mmの3つ規格があります。

30年程前にはインプラントの長径は長いほど良いとされていましたが、その後否定され、現在ではインプラントメーカー各社が従来の長径のものに加えショートインプラントを追加製造しています。

短いインプラントで垂直的骨量の不足する症例に適用できるので各社ショートインプラントを製造しています。

当院では現在Biconインプラントを使用していますが、実はBiconを使用する前はショートインプラントとしてエンドポアインプラント(1996~2006年)を使用していました。エンドポアインプラントはカナダのinovaと言う会社が製造していました。人工股関節の技術を応用したもので大変優秀な臨床成績を出しています。当院でも大変良い成績でおおよそ20症例に約30本使用しましたが10年内に脱落したのは僅か1本だけで、他は全て10年以上経過した現在も機能しており経過は良好です。

そんなに良いものならなぜ使わないのか?と疑問に思う方がいると思います。私も使いたかったのですが使えなくなったのです。それというのも2006年に製造終了になったからです。

 エンドポアを使用し始めまだ3年ほどで製造終了の連絡を受け取った時はショックでした。〇〇―○〇〇インプラントで被った赤字をプラトンとエンドポアの2本立てで克服しようとしていた矢先に、ショートインプラントのシステムを変更しなければならなくなったのでした。、エンドポアに替わるシステムの選定にも時間がかかるし、システム変更時にドリルキット、予備のインプラントの在庫を確保するために初期投資が必要となります。更にシステム変更までに使用するエンドポアインプラントの在庫と、上部構造再製作となった場合に対応するために在庫のアバットメントを増やさないといけません。そこに新たな必要経費が生じます。

 新たなショートインプラントシステムの選定には数か月を費やし、Baiconに落ち着いたのですがエンドポアより価格が高いインプラントですから、当然患者に提供できる価格が上がります。価格が上がることで患者に拒否されないか心配でした。当時は、更に新たな経費で資金繰りに悩み、色々とストレスが増えた時期でした。今でもあの頃を想起すると具合が悪くなります。

エンドポアインプラントから学んだこと

エンドポアが製造終了になる2年程前に製造元販売のINOVAと言う会社がエンドポアを売りに出し、
それをORMCOが買い取り、長径5㎜のエンドポアを販売の後、インターナルコネクションのエンドポアを販売しました。そして製造終了となりました。エンドポアを製造中止にした後は新たにスクリュータイプインプラントが販売しています。製造終了の理由は販売不振でしょうか?真の原因は不明ですが概ね当たっていると思います。
現在各社7mm以下のインプラントを販売している現状を鑑みるに、エンドポア誕生が時代より早すぎたのでしょう。早すぎて時代が受け付けなかったということだと思います

 アメリカ資本の会社が製造するものは、製品のライフサイクルが短いものが多いです。それは自分なりに理解できています。矯正のブラケット、ワイヤーが短いサイクルで販売終了となることから理解できます。矯正の材料ならばユーザーは販売終了になっても代替品を準備するのにさほど資金が必要とはなりません。ところがインプラントに関しては先に述べた通り当院では困難に陥ることになります。特に当院のような小さな一般開業歯科医院に於いては猶更です。
 極力アメリカ製のインプラントは使わないように決めました。
 ところが、Baiconはアメリカの会社です。アメリカ資本のインプラントは使わないと言いながら使っています。これには理由があります。Baiconの販売元はBaikonインプラント専売の会社です。更に売り上げが好調らしいのでまず製造中止はあり得ません。皆さんご安心ください。























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